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ミライニツナガルナニカ

人事採用コンサルタントの前田が日々感じたことを中心に書いています。

その採用活動にストーリーはありますか?(後編)

採用の仕事

※今回は「正社員の中途採用」というシーンを想定しての記事です。よって、アルバイト・パート採用とは戦術が異なりますのでご了承くださいませ。

たった一人の“貴方”にこの会社のことを知ってほしい・・・

という想いで設計する“その気にさせる採用活動”の最終話として情報発信マップについて書こうと思います。

昨日のブログでは“ペルソナ”についてご説明しました。ペルソナを作るには少し工数がかかります。なるべくリアルに細かく作りこむことで、より具体的な情報発信の方法を検討することができます。矛盾や具体性がないとあまり意味がないので、見直したりすると1~2時間くらいかかるかもしれません。

でも一度作ると、コツというか時間がかかる部分とかからない部分が分かりますので、違うポジションでペルソナを作らないといけない時は前回よりもスピードアップして作ることができますから、頑張って書き出しましょう。

ペルソナさんができましたら、その方に会社の情報や求人の情報を伝えていく伝え方を設計していくのですが、これが整理されていない会社がかなり多いようです。ひどい場合は、発信されている情報間で矛盾があったり・・・

採用活動をしばらく休止していたり、担当者が変わっている場合などは、一度整理しておくことをお勧めします。求職者など“社外の人”にとっては、その発信されている内容が“全て”と認識しますので、無用な誤解を与える事は百害あって一利なしです。

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年々情報発信の方法にバリエーションが・・・

人材を募集するときに、ハローワークからの紹介で採用できるとか、自社のホームページだけで採用できる、とか、ある一つの求人広告を使えば何とかなる、ということでしたら、採用にお困りでないと思いますので、この話は不要かなと思います。

一方で、採用ホームページだけでも、ハローワークだけでも、求人広告だけでも、採用が間に合わないという場合、情報整理をしておいた方がよいでしょう。

意外と求職者に発信している情報、その情報の媒体は複雑で複数あって、忘れているものなどがあります。また、情報整理をしてみることで、発信内容の重なりやモレに気づくかもしれません。

それでは、求職者に発信している情報の媒体はどんなものがあるか、思い出してみましょう。

  • 自社ホームページ
  • 自社の看板
  • ハローワークや人材紹介会社に出している求人票
  • 求人広告
  • 求人チラシ/ポスター
  • 会社パンフレット
  • 採用パンフレット
  • 会社説明会の時に配布する資料

といった“制作物”をイメージするところからですね。

そして、制作物ではないけれど、求職者に発信している情報の媒体って何があるでしょうか?とても重要な媒体として“人”があり、間接的に作用する媒体として“自社の製品やサービス”があります。

“自社の製品やサービス”が採用活動においてどのように求職者に情報を伝え、それがどのように作用するかをコントロールするのは難しいため、一旦は考えないでよいでしょう。

それよりも「人」は案外、忘れがちですがかなり重要な媒体として作用しています。

例えば;

  • 電話対応時
  • 会社説明会でのプレゼンターのセリフ
  • 面接の為に来社した時の受付
  • 面接官の発する言葉

など、求職者にとってはとても重要な情報源としてみています。“制作物”にしろ“人”にしろ、会社の情報を求職者に発信している媒体ですので、適切に情報発信ができているかを棚卸してみることで、ヌケモレやタイミングや重複や矛盾を整理することができます。

いよいよ情報発信マップの作り方です。

軸の設定方法はいくつかあります

さて、求職者に相対する媒体の種類が出揃いましたのでマップにしていきます。マップといったりマトリクスといったりしますが、言い方はお好きな感じでいいと思います。挙げてみた“媒体”を縦軸に配置し、横軸には整理したい項目を並べます。

(例1)母集団形成から選考、内定、入社までの選考プロセスを横軸にすれば、選考プロセスの流れに沿った情報発信マップができます。例えば、選考プロセスの上流工程では応募者の濃度は薄めです。選考プロセスが進むにつれて濃くなっていきます。応募者の濃度に合わせた情報発信が適切だということが分かりますので、その観点で情報発信の内容を確認・見直すことができます。

(例2)採用活動はマーケティング活動と似ているので、マーケティングフレームワークが役に立ちます。例えば、AISASを横軸にして、媒体を縦軸にすると、“注意喚起~興味付け~検索~行動~共有”という求職者にとっての行動パターンを起こさせる発信になっているか、偏りがないかを確認・見直すことができます。

その他として、事業部や募集職種を設定してみてもいいです。どこか特定の事業部や職種の情報しか発信できていなかったために、特定の職種では採用が進んでいなかったということが分かるかもしれないからです。

ペルソナさんに“入社したら活躍できそうだな”と思ってもらいたい

売り手市場下での採用活動は、求職者がその気になってくれないと成功しません。そのためには求職者への想いが欠かせません。だからと言ってストーリーといっても、起承転結を作らなければいけないというわけではありません。

ただただ求職者を想い、適切に自社のことを知ってもらいたい、でも情報を押し付けても相手は嫌がってしまうから、情報を出すタイミングと方法と中身を整理して準備しておくことが必要です。

情報を出すタイミング、方法、中身は、万人受けするようでは、記憶に留まらずにスーッと流れていってしまいます。「あ、自分に向けてのメッセージだ」と思ってもらう必要があります。だからペルソナを作ります。

究極の採用活動は1名の応募者で1名の求人が埋まることです。そのためには、自分の会社がどういう会社なのか、をしっかりと整理して伝えることが欠かせません。

ぜひ、ペルソナを作りこみ、そのペルソナさんに“いいね!”と思われるタイミングと方法であなたの会社の素敵な情報を届けていただきたいと思います。

 

お読みいただきましてありがとうございました。