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ミライニツナガルナニカ

人事採用コンサルタントの前田が日々感じたことを中心に書いています。

人材採用の仕事を人事の仕事から外してみては

採用の仕事 ワークスタイル・仕事術

中小企業を中心に人手不足が深刻化

雇用、賃金、生産性、残業、人手不足・・・本当に毎日「人的リソースの確保と活用」について記事が書かれない日がないくらいに毎日続きます。

今朝の日経新聞にあった記事ですが“賃金ようやく上昇?”というタイトルでした。内容を読めば目新しいことはなにもなく、

  • 採用が難しくなった
  • 時間の経過とともに、ベテラン勢がいよいよ現役を去る日が近くなってきた
  • 正社員の採用意欲は旺盛

だから、人手不足が深刻になった、ということです。記事の中には「中小企業を中心に人手不足が深刻化している」とありました。

中小企業を中心に・・・ということですから、定義にもよりますが、中小企業庁の定義を拝借すると、全企業数の99%以上が中小企業ですから、日本全体の問題です。

これは新聞ですから、新聞らしい文体でいいと思うのですが、これを読んだ経営者がどんなアクションをとるのでしょうか。

  • 「深刻化しているなぁ」と頭を抱えるのでしょうか。
  • 「ウチは大丈夫だから」と問題を見ないようにするのでしょうか。
  • 「とりあえず、今期は大丈夫だから」と問題を先送りにするのでしょうか。

“転職”が珍しい事ではなくなって久しいので、求人が活況になれば、能力の高い人材や能力が伸びそうな人材にはどんどん声がかかります。

採用が難しい上に、優秀な人材の社外流出リスクが高まっているのが今の状況です。

こうなると人事などの管理部門の担当は大変です。これだけ人手不足と騒がれていますので、自分の会社の社員達も「今、どこも人手不足らしいよ。もっといい仕事に移れるんじゃない?移らないまでも条件交渉のタイミングじゃない?」と考えていますから、自社の従業員に対する策をどんどん講じていく必要があります。

並行して、社外からの採用活動は今までのやり方がどんどん通用しなくなっていますので、何か目新しい事を始めたり、今までやっていなかったことを考えたりしないといけません。

すぐに着手すべきこと

自社従業員に対して考えないといけないことして、

  • 時間外労働の管理
  • 生産性向上
  • 働き方改革
  • ダイバーシティ(多様性)
  • 同一賃金同一手当対応

などと課題だらけです。

でも、実はもっと根深い問題があります。特に企業体力の観点で中小企業は早めに手を打たないと手遅れになる課題があります。それは・・・

ビジネスモデルの再構築

です。

多かれ少なかれ、中小企業の実態として、

  • サービス残業(もしくは曖昧な労務管理
  • パートタイマー(もしくは有期雇用従業員)による業務の繁閑対応

を前提として事業が成立しているといっても過言ではありません。

しかし、その重要な2要素が根底から崩れていきます。「生産性を上げろ」という号令で生産性が上がるならば、ある程度問題は解消の方向に向かうでしょう。生産性が高まるということは、同量同質のアウトプットがより少ない労働力で生み出されるわけですから。

しかし、そんなに簡単に生産性があがるなら、もっと前に上がっています。そして、生活がかかっている従業員は、多くの場合“労働時間短縮による手取り収入の減少”はネガティブですから、生産性をあげるモチベーションは従業員側にはありません。

要は、労働量が減っても、アウトプットが担保されるのであれば収入も担保する、事がしっかりと理解されない限り、生産性なんて上がりません。

アウトプットと人件費が変わらないのであれば(労働時間が減っても時間単価が上がって生活が維持できるのであれば)、事業構造としてはあまり変化がなく、人的リソースが確保しにくくなってきている状況の打開策にはなっていません。

ということで、早いところビジネスモデルそのものの健康診断を行って、劣化しているところ、手をうたないといけないところには、いち早く処方箋を書く必要があります。まだ事業が回っているうちに、まだ従業員が働いてくれているうちに、です。

人事などの管理部門は守るばかりではなく変化するタイミング

今こそ、人事や管理部門は、自社のビジネスモデルを脱皮させるために知恵を絞るタイミングです。従来やってきたことを守っていただけでは、会社を維持することは難しくなってきています。

社員の声を拾い、社員が活き活きと活躍するために、何を変え、何を捨て、何を造るのか。しっかりと向き合うための工数を確保して行うことが大事です。

そこにきて25年ぶりの厳しい売り手市場の採用業務も・・・というのは、少々荷が重すぎるのかもしれません。

そこで、僕からの提言は、

人材採用に苦戦しているのであれば、採用業務を人事から外してもいい

です。

具体的なやり方は何通りかありますが、僕が実際にご支援してきた会社だけでも数パターンあります。人事(または管理部門)は社員を向き、別の担当がそとの人材マーケットに対峙する。そしてその責任者は両者をつなぐハブとなる。

こういう体制で変化を起こしてみるのも、今の時代には必要なのではないかなと考えています。

実際の手法・戦術のようなものは、別途機会をつくってご紹介できればと思います。

今日もお読みいただきありがとうございました。

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