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ミライニツナガルナニカ

人事採用コンサルタントの前田が日々感じたことを中心に書いています。

採用活動における5C分析(後半)

採用の仕事

昨日も東京は昼間はかなり暖かかったですが、今日から週末にかけては春のような気温になるそうです。都心部に住んでいるとありがたい限りですが、山間部の場合は急な気温上昇は雪崩の元になるそうで注意が必要ですね。

さて本日は採用活動における5C分析(後半)について書こうと思います。

前回は採用活動における5C分析;

  1. Candidate's Value(求職者にとっての価値)
  2. Communication(選考コミュニケーション)
  3. Comparison(比較対象)
  4. Cost(採用活動原価)
  5. Convenience(求職者の利便性)

の1と2を説明しましたので、今回は3のComparison(比較対象)の観点で注意する観点から書こうと思います。

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企業が人を比較して選ぶように人も企業を比較している

Comparison は言うまでもなく、求職者があなたの会社か別の会社かを比較するという観点です。求人企業側からすると“Competitor(採用競合)”ですが、採用活動上の問題分析のポイントとしてまとめるのであえて比較の方で進めます。

さて、他社と比較されるのは避けられません。会社は人を選べますが、人も会社を選べます。今回5C分析の一つとして取りあげたのは、確認しておくべきポイントがあるからです。

そのポイントとは;
“自社が比較されたい内容で比較されているか?”
です。

会社がもっとも拘っているポイントは何でしょうか?会社がお客様から評価頂いている強みはどこにありますか?会社が比較されたい内容は、求職者の会社を選ぶ理由とどれくらいの“重なり”がありますか?

例えば「製品力に強み」と言っても様々な特徴があると思います。

マーケットシェアが高い(=知られている、ユーザーが多い)、元祖である(歴史がある、ノウハウが蓄積されている)、新規性がある(新しいことへのチャレンジができる)、素材に特徴がある(研究開発力がある、原料メーカーと強いパイプがある)、価格が安い(多くの人に広められる)、カラバリが豊富(人の多様性に柔軟である)・・・など、どんどん言語化していくことで、あなたの会社の特徴が具体的になっていきます。そうすることで、あなたの会社が「どの部分で他社と比較されたいか」を自らコントロールできるようになります。

採用チームにコストをかけるという選択肢 

次に「Cost」ですが、このコストとは交通費とか旅費の話ではありません。それもコストの一つですが、求職者との出会いにかかる原価をどのように見ているか、です。

経営リソースとして、ヒト・モノ・カネといいます。それに情報が付加されたりしますが、ヒト・モノ・カネの順番は変わっていません。それだけ経営にはヒト、つまり人材の優先順位が高いことを意味しています。

多くの会社の採用活動分析では、Costがテーマになるといくら求人広告に使ったとか、いくら人材紹介会社に払ったとか、外部へ払ったコストが話題になります。

ここでの分析のポイントは“社内にどれだけのコストを払っていますでしょうか?”です。

採用担当は、採用活動の企画から、実際に求職者との接触を通じて、見極めと動機付けを両方に関わるポジションです。どんなに良質な人材データベースがあったとしても、どんなに優秀な人材紹介会社からマッチ度の高い求職者を紹介されたとしても、対応する採用担当者の力量で求職者の気持ちは180度変わるといっても過言ではありません。

実際に採用が着実に進んでいる会社は“採用担当者に社内のエース級を配置している”という共通点があるようです。“エース級”という表現はとても抽象的ですが、例えば社長自らが採用責任者として主体的に進めたり、トップ営業を現場から引き抜いてきて配置するなど、積極的な採用チーム作りを行っています。

一方で、現場でイマイチ活躍しなかった人材を採用担当として配置する会社もあります。どうなるかという結末は申し上げませんが・・・。

さて、売り手市場傾向が強まる場合は、外部へのコストばかりを気にするのではなく、社内コストにも目を向けられているでしょうか? 

利便性はスタンスの問題

5番目の「Convenience」は、その名の通り“求職者の立場にとって利便性の高い採用活動をしているか”です。採用活動は企業と人のご縁ですから“タイミング”もとても大事な要素です。

会社にとって魅力的な求職者は、まず間違いなく他社にとってもかなり魅力的な求職者です。そして、そのような求職者は24時間365日いつでも求職活動をしているかというと、していません。する必要がありませんから。

そのような“魅力的な求職者”とのご縁を作り上げ、マッチングをはかり、タイミングをはかり、自社に来てもらうためには、一定の“利便性”は整えるべきです。

くれぐれも“ウチの会社に入りたいなら〇〇くらいは調整してくるもの”などという上から目線の採用活動はご法度です。

例えば、会社の採用情報の打ち出し方ひとつとってみても;

  • 採用情報はホームページから分かりやすいところにリンクがあるか
  • 応募方法はわかりやすいか
  • 選考のプロセスは明記されているのか
  • FAQなど、求職者が疑問に思うだろうということは事前にお知らせされているか?
  • 面接方法はいつ、どのような方法で行われるか
  • 入社時期は決まっているのか、柔軟に対応してもらえるのか
  • どんな組織なのか
  • どんな人が働いているのか
  • 問合せ方法はどういう方法があるのか

などなど、求職者が「あ、この会社いいかも」とふと思った時としても、なにか障壁があったらその貴重なご縁はなくなってしまいます。

物理的に実現したいけれど、リソースや予算やスケジュールの関係で、理想的な採用体制が構築できない場合もあると思います。

でも、気持ちはもてますよね。

その気持ちは求職者に必ず伝わりますので、まずはスタンスだけでも意識するとよいと思います。

 

ということで、前回と今回で「採用活動における5C分析」を書いてみました。

  1. Candidate's Value(求職者にとっての価値)
  2. Communication(選考コミュニケーション)
  3. Comparison(比較対象)
  4. Cost(採用活動原価)
  5. Convenience(求職者の利便性)

採用活動が思う様に進捗していない場合、なにはなくとも“求職者にとっての価値はなにか?”を考える事が、逆に自社の軸、他社との差異化ができるポイントが明確になりますので、どんどん議論したり書き出してみたりしてみていただきたいと思います。

その“価値”が言語化できたら、その価値に合わせて2~5で振返ってみると、やるべき施策(課題ともいいます)がクリアになると思います。

 

本日もお読みいただいてありがとうございました。

この週末はアセスメントについてインプットしてこようと思いまして、丸々勉強の2日間になります。少々ブログの中身が間に合わないかも・・・と先に言い訳してしまいます・・・。