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ミライニツナガルナニカ

人事採用コンサルタントの前田が日々感じたことを中心に書いています。

リファラル採用2017 〜導入検討のポイント③

採用の仕事

前回、「リファラル採用は企業規模や業界業種に関係なく、導入できる手法ですし導入すべきだと僕は考えていますが・・・“そうは言っても”というモヤモヤがあるのもわかりますので、次回はそのモヤモヤにフォーカスしたいと思います。 」と書きました。 

ということで、今回は僕が今までの採用支援活動を通じて企業から頂いたご意見やフィードバックを3つに分類してみました。当然これ以外にもあると思いますが、パターンとしてはこの3つで“始められない理由”をある程度網羅できているのかなと思います。

リファラル採用を始めたいけど始められない3つの理由」

  1. 採用成果として足りないと考えているから
  2. 自社従業員が動かないと考えているから
  3. 新しい施策はしたくない(できない)と考えているから

以上3つを少し具体例を交えながら説明したいと思います。

 

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1.採用成果として足りない

リファラル採用”という追加施策を始めるよりも、従来の採用手法でもっと出来ることがあるのではないかという考え方です。そういう意味では3番目の「新しい施策はしたくない」に少し似ていますが、「必要ならやりましょう」という考えはあるものの「求人広告をもっと上手に使えばいい」「人材紹介会社にもっと紹介してもらえればいい」など、従来の採用手法をブラッシュアップ(もしくは“徹底する”も同義)することで採用成果を上積みすることが出来るのではないか、という考えです。

この項目を1番上に持ってきたのは、3つの中で比率としては一番多い感じがします。ちゃんとしたアンケートをとったわけではないのであくまで感覚値ですが。

それでは僕のこの問題に対するアプローチですが、「採用人数」と「採用人材のレベル」の2軸で考えます。

採用“人数”として足りない

リファラル採用で数十人単位で採用できるイメージがないから、従来の手法の延長線の方がイメージできる・・・というケース。これには僕の考えはとてもシンプルです。

「従来手法をブラッシュアップしつつ、リファラル採用も並行して始める」

です。従来手法のブラッシュアップにより今期の採用目標が充足したとしても、リファラル採用はすぐに始めるべきです。従来手法、ここでは「自社以外の人材データベースを利用する手法」と考えていますが、人材市場における売り手市場感の高止まりを考えると、今期は大丈夫だった採用施策が来期も通用すると考えないことが重要です。

リファラル採用は一朝一夕に成果が出ません。これについては別途書きますが、すぐリファラル採用を始めたからといって今期の採用成果に直結しません。ですが、始めない限りいつまで経ってもリファラル採用は始まりません。いよいよ厳しくなってきた、というときにはじめても手遅れなわけです。なので、すぐ始めましょう。

採用人材の“レベル”として足りない

これは、自社の従業員の知人・友人では、求人しているポジションに適うレベルの人材はいないという考えです。このケースの場合も残念ながら「食わず嫌い」の域を脱していません。

確かにリファラル採用は「自社の従業員の友人・知人に自社の求人情報を展開して採用活動につなげる」ことですが、直接の知人でないとリファラル採用とは言えない、などとは言っていません。運用上の配慮が必要なシーンもありますが、従業員の知り合いの知り合いが応募したらとても素晴らしいことです。

六次の隔たり”は今や「3.5次の隔たり」に?!

六次の隔たり”はとても有名な話です。 諸説ありますが、スモールワールド実験をはじめ「友達の友達はみんな友達だ、世界に広げよう友達の輪」という例のアレにしても、ヒトの繋がる力は侮れない力を持っています。さらに最近では、もやは六次ではなくもっと少ない数で世界中と繋がっているという調査結果もあるようです。

3.5人たどれば誰とでもつながれる、「六次の隔たり」が「3.5次の隔たり」に縮まっていることが判明 - GIGAZINE

実際には、レベル(社員グレードなど)の高いポジションほど、従来手法だけでは採用成果に繋がらなくなってきている実態もあります。あるリファラル採用を積極的に推進している企業では「年収の高いポジションほどリファラル採用が主要チャネルになっている」という実績が出ています。

“同質性”はリスクであるという考え

リファラル採用は自社従業委員の人的ネットワークを通じて自社の求人情報を伝えていく活動です。リファラル採用に消極的な人は「友人・知人に頼る採用だと、似たようなヒトしか採用できない。それは人材の多様性の観点が“足りない”からネガティブだ」という意見を聞いたことがあります。

自社のビジョン、戦略や製品(もしくはサービス)などに魅力を感じる相手ですから、“価値観の一部を共有できるヒト”だとはおもいますが、そのヒト達が“同じようなヒト”とは限りません。なぜ、そのような意見が出てくるのでしょうか。

おそらく、選考プロセスがおざなりになっている可能性があります。もしくは“下駄をはかせてしまう縁故採用”とはき違えている可能性があります。あくまでもリファラル採用は、求人情報の伝播として自社従業員の人的ネットワークを活用することですが、“社員の紹介だと入社が簡単だ”ということとは、まったく意味が異なります。

始めたら必ず変化が起きてくるリファラル採用

ということで、「採用成果として足りない」という考えからリファラル採用の導入に踏み切れない理由を書いてみましたが、いかがでしたでしょうか。人数にしてもレベル感にしてもリファラル採用が一定の成果を創出し続けるようになるには少し時間がかかります。その点については次回以降に書きたいと思いますが、とにもかくにも始めないと始まらない施策ですので、ぜひ始めていただきたいと思います。

 

まずは今回はここまでとさせていただきます。

「2.自社従業員が動かないと考えているから」と「3.新しい施策はしたくない(できない)と考えているから」については次回書きたいと思います。

お読みいただいてありがとうございました。