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ミライニツナガルナニカ

人事採用コンサルタントの前田が日々感じたことを中心に書いています。

リファラル採用2017 ~導入検討のポイント①

採用の仕事

リファラル採用2017をアウトプットするにあたり、何から書いていこうかと考えましたが、始めということで「導入検討のポイント」から書いていこうと思います。リファラル採用がテーマですが、ここではもう少し広めに「人材採用についての考え方」についても触れていきたいと考えています。

25年ぶりの高い有効求人倍率

さて、人材市場の売り手市場傾向が強まり続けて何年が過ぎたでしょうか。ついに「25年ぶりに高止まりしている有効求人倍率」という記事が出るほどの人材市場です。世の中としては、求人倍率が高くなることは、景気がいいということで喜ばしいことです。“求人が多い”ということは、給料を始め処遇があがり、消費が増え、経済の好循環につながる要素の一つになります。

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一方で、人を採用したい企業にとっては大変な問題です。人を雇おうと思っても、応募者が少ない。せっかく応募者が来たと思っても、ちょっと前よりも能力や経験の面で物足りない応募者が目に付く。それでも可能性を信じて採用すると決断しても、内定辞退されてしまって、採用活動が振出しに戻る・・・。

僕も経営者や人事などの管理部門の責任者クラスの方に「25年前からずっと採用に関わっていらっしゃいますか?」とお聞きするのですが、さすがにいらっしゃいません。それはそうだと思います。ですから、今、人事採用に関わっている方にとっては「前代未聞の難しさ」だと思います。このことは、採用活動に直接関わっていない現場部門の方も知るべき事実ですが、経営者や経営層の方々は「過去例にないほど採用が難しくなっている」という状況を課題感を持って捉えていただきたいと思います。

リファラル採用は導入できます&導入すべき

そこでいきなりの結論ですが、人材採用の手法として、リファラル採用は外部から人材を採用するのであれば導入すべきです。
これには二つの観点からお勧めしています。

  1. リファラル採用は、求人広告や人材紹介サービスを使っても接触できない層に接触できる可能性がある
  2. リファラル採用は、始めたとしてもリスクがほとんどない

「1」はポジティブな可能性があるという話しで、「2」はネガティブなリスクがないという話です。

電車に乗ってもテレビを見てもWebをみても、人材サービス会社の広告を見ない日はありません。一般的に、応募者側は、人材サービス会社から転職に関する情報を受け取るのは“無料”です。あの膨大な広告量を支えているのは求人側企業です。だから、少しでも転職に興味がある人なら、人材サービス会社から転職に関する情報が欲しいので、自分の個人情報を提供するだろう。その中には自分の会社にマッチする人材が登録されているはずだ、と思います。その通りです。一定数が確実に存在し、この層のことを「転職顕在層」と言ったりします。

一方で「転職には興味ない」という人や、「興味は少しあるけれど“今”じゃない」という人は人材サービス会社の門を叩きません。この層のことを「転職潜在層」と言います。

リファラル採用は「転職顕在層」と「転職潜在層」の両者に自社の求人情報を渡せる可能性がある手法です。

最近、仕事どう?

まず後者である「転職潜在層(あまり興味がない、タイミングは今じゃないと思っている方)」に接触できる可能性の話をします。
リファラル採用では、自社の従業員が自社の求人情報を自分の友人・知人に伝達することから始まります。でも、自分の友人・知人が転職についてどう考えているかなんて、普段の会話の中ではあまり出てきません。多くの場合、転職は個人的事情が絡んでいることから、転職活動中はあまり口外しないものです。要は「自分の知人・友人が転職したいかどうかはよく知らない」わけですが、だからと言って仕事の話を全くしないということもありません。

「最近、仕事どう?」

 この一言は特別な会話ではありません。むしろ、よくある会話です。でも、リファラル採用を積極的に展開している会社の方にお聞きすると、このような“何気ない一言”から会話が始まり、自社の求人を伝えるきっかけになったという話が多いようです。何気ないから出来る会話、何気ないから「潜在層」の方が“顕在化するきっかけ”になるのではないでしょうか。

有料サービスなのに・・・

続いて、「転職顕在層(転職しようとアクティブに活動している方)にも拘わらず人材サービス会社のサービスを使っても接触できない」とはどういうことでしょうか?

人材サービス会社が応募者にどのように求人情報を提供しているのかは、シンプルに“経済合理性で決まっている”といっても過言ではありません。つまり、その企業の求人情報が下記の2つのどちらかもしくは両方にあてはまると情報流通量が高まります。

  • その求人情報を流通させる為に他の企業より費用を多く払っている
  • その求人が多くの転職希望者の登録に繋がると考えられている

ということは、この二つに該当しない企業の求人情報の伝達量はどうしても下がります。特に「他の企業より費用を多く」のパターンでは、売り手市場傾向が強い場合、採用競合が増えているので、過去と比較して他の企業に負けている可能性は否めません。

ですが、こういう時こそリファラル採用の強みが発揮される状況ともいえます。なぜなら、自社の従業員の知人・友人であれば、その経済合理性とは関係がないところで求人情報を受け取る可能性があるからです。

このように、リファラル採用は今までの手法では出会えなかった応募者に接触できるというポジティブな可能性があるという点でお薦めしています。

 

「2」のネガティブなリスクがほとんどない、については、 また明日書こうと思います。