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ミライニツナガルナニカ

人事採用コンサルタントの前田が日々感じたことを中心に書いています。

「機械との競争」を改めて読んでみた

日記・雑記 ワークスタイル・仕事術

いよいよ今年もあと1日と少しです。今年は僕にとって起業元年にあたり、色々な変化があった年でした。いわゆる一年の棚卸はまだ道半ばでして、これは年内には終わりそうにないなと思いつつ、このブログを書いています。

数日前に本棚の整理をしていて、久しぶりに手に取ってついつい読んでしまった本がありました。僕が2013年に前職に入社してすぐ、前職の社長が社内報で薦めていた書籍で、2013年にでた「機械との競争 (Race Against The Machine)」です。今年もAIやIOTというキーワードが溢れ、人事系のネタとしても“機械に置き換わる職業”的な記事も多かったと思いますが、確かに“仕事”について色々な角度から接点をもつことができたのは、人材サービス系の業界に長く身をおいていたメリットと言えるでしょう。

 

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この本の書き出しには「本書は、情報技術が雇用、技能、賃金、経済に及ぼす影響を論じる。」とあります。僕の心を掴まないはずはないという書き出しです。章立てにしても「創造的破壊ー加速するテクノロジー、消えてゆく仕事」という恐怖モチベーションを存分にあおりつつ、「人的資本への投資」という章では“今こそ教育投資やスキル開発への投資である”と提言している。怖い怖いと言っていても仕方がない。進化する技術は止められず、自分の仕事が機会に置き換わる可能性はゼロではない。であれば前に進むしかないと考える方が合理的です。ここでいう“前に進む”というのは、進化をするしかないという意味です。

一方で労働力不足問題も大きな話題になっています。前職のグループにもシンクタンクがありまして、そこのフォーラムでもレポートが出ていましたが「2025年には583万人の労働力不足が見込まれる」とのことで、大変な人手不足です。少子高齢化問題、保育所問題、老々介護問題など、働き手の実数が減っていく一方で、働くことにブレーキを掛けざるを得ない環境が襲ってくる時代です。

片や「機械に仕事を奪われる」としながら「労働力が不足する」という一見矛盾した問題提起ですが、僕はマクロの視点ではあまり考えません。

というのも、僕は研究者でもなく、学者でもなく、役人でもなく、一介のビジネスパースンだからです。

世の中全体としての動きについて、広い視点で考えることは意味がないわけではありませんが、一番大事なのは「自分はこの先どういう経済圏で付加価値を発揮していくのか」と、“どれだけ自分ゴト”で考えられるかが大事です。そして、自分のお客様はどういう経済圏で業を営むのだろうか、を想像することです。

自分が、もしくは自分のお客様が行っている“業”が、本当に機械に置き換わることが遠くない未来にあると考えるのであれば、早急に能力開発やスキル開発、またはビジネスモデルそのものを軌道修正することを考えなくてはなりません。

ピーター・ドラッカーも「マーケティングの理想は、販売を不要にすることである」と言っていますが、実際に僕もモノの購買プロセスにおいて「販売される」という感覚がどんどん希薄になっています。平たく言うと、「モノを売ってもらった」という体験が激減しています。ということはすなわち販売担当者の仕事がどんどん減っているわけです。

販売という仕事は、まだ一部かも知れませんが機械(というかEコマースという仕組み)に置き換わりつつあります。では販売担当者は本当にEコマースの仕組みと比較して価値が変わらない、もしくは低いのでしょうか。

僕は違うと思うのです。昨日のブログにも書きましたが、僕ら人間が欲しいのは、モノやサービスそのものではなく、そのモノやサービスを通じた“体験”だと考えています。その“体験”にわずかでも独自性や新規性があるのであれば、それを“共感できる形”で見込み客に伝える事がその人の付加価値、その人の介在価値ではないでしょうか。

引き続き、どんな付加価値や介在価値が発揮できるのか追求していきたいと思います。

 

機械との競争

機械との競争